マンハッタンコードではスクラム開発を取り入れています。タイトルにある通りウォーターフォールしか開発実績のない企業へのスクラム導入も開発支援の範囲とし、サービス展開しています。また、既にスクラム開発をしている企業様への開発支援を行うこともあるのですが、「スクラム」という言葉だけが先走ってしまっており、スクラム開発が機能していない状態にあることも多々あります。本記事ではこれからスクラム開発を取り入れたい・または今のスクラム開発ってあってる?と疑問を持っている担当者様向けにスクラム開発とはどういうものなのかを解説していきます。スクラム開発とはスクラム開発は、製品やソフトウェアの開発プロセスを効率化し、顧客の要望に迅速に対応するためのアジャイル開発の一つの方法です。この手法では、小規模なチームが短期間(スプリントと呼ばれます)を設け、周期的に成果を生み出し、評価することを特徴としています。スクラム開発のプロセスでは、チームメンバー全員が積極的に参加し、自己組織化と自己管理の原則に基づき作業を進めます。このアプローチは、開発途中での変更への柔軟な対応を可能にし、最終的には顧客満足度を最大化することを目指しています。スクラム開発の利点には、迅速なフィードバックによる製品品質の向上、チームの生産性とモチベーションの増加、顧客との密接なコミュニケーションによる要望の正確な把握などがあります。特に、プロジェクトの変更が頻繁に発生する環境や、顧客の要望が初期段階で不明瞭な場合に、この方法は非常に効果的です。各々の役割スクラム開発における主要な役割には、プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発チームがあります。プロダクトオーナーは、製品のビジョンを明確にし、プロダクトバックログを管理し優先順位をつける責任を持ちます。スクラムマスターは、チームがスクラムプロセスに沿って効率的に作業できるように支援し、障害を取り除く役割を果たします。開発チームは、スプリントごとに製品の進捗を示す成果物を生み出すために協力します。プロダクトオーナーとデベロッパーは対等な関係であり、スクラムマスターはその双方の支援を行います。デベロッパーとスクラムマスターを合わせてデベロッパーチームと呼びます。プロセススクラム開発のプロセスは、プロダクトバックログの精査、スプリント計画、デイリースクラム、スプリントレビュー、スプリントレトロスペクティブの5つの主要な活動から成り立っています。これにより、チームは進捗を明確に可視化し、問題点を早期に発見し、継続的な改善を図ることができます。期間は1週間から1ヶ月など様々で、作り立てのチームの場合は1週間から開始することが多いです。何度もスプリントを回しており成熟したチームであれば1ヶ月を1スプリントとすることもあるそうです。マンハッタンコードは2週間を基準にすることが多いです。リファイメントこのスプリントで開発するバックログのインプットを行う優先順位はプロダクトオーナーが決めるプランニングプロダクトオーナーが優先順位付けしたバックログに対して2週間でどこまで生産できるのかをデベロッパーチームが計画を立てるGOサインはプロダクトオーナーが出すため計画を立てたらスクラムマスターまたはデベロッパーチームからプロダクトオーナーに報告を行うデイリースクラム今日やったこと・明日やること・問題課題の共有をデベロッパーチームとスクラムマスターで行うスプリントレビュー作ったもののデモンストレーションをデベロッパーチームからプロダクトオーナーに行うレトロスペクティブデベロッパーチームとスクラムマスターでそのスプリントの振り返りを行う各セレモニーには使っていい基準時間があります。2週間スプリントであれば、プランニングは最大4時間・デイリースクラムは15分・スプリントレビューは最大1.5時間などです。レトロスペクティブスクラムにおいてレトロスペクティブを行わないチームもありますが、レトロスペクティブもスクラムにおいては必須であり、重要なイベントです。また、そのスプリントの対象となっているバックログの内容変更はしないことが原則です。まれにプロダクトオーナーからデザインをこう変えたい・仕様をこう変えたいというオーダーが入ることもありますが、プランニングに差異が生じるため基本的には変更不可とします。どうしてもやりたい場合は新たにバックログを生成し、次のスプリントなどでそのバックログを取り扱いプランニング→開発といった形式で進めます。まとめ今回は「スクラム」について基礎を解説しました。各セレモニーの目的、完了の定義、受け入れ条件(アクセプタンスクライテリア)、看板ボードの作り方といったHow toなど、スクラムにおいて重要なポイントはまだありますので追って書いていきます。また、弊社ではスクラムの導入において、企業様のデベロッパーのみでなく、プロダクトオーナーサポートも行ってます。プロダクトオーナーがバックログを自ら生成しプロダクトの責任を取れる状態を実現することをサポートのゴールとしています。もし、スクラム開発を検討したい企業様がいらっしゃいましたらお気軽にご相談いただければと思います。